書類作成

2017年12月11日更新

施工体制台帳の正しい書き方|構成と必要な情報を解説します

現場では多くの会社が協力して作業を進めます。その中で元請は安全かつ計画的に工事をすすめるために、各会社の取り掛かる工事内容や責任者・各会社間の関係をしっかり把握しなければなりません。そのために存在するのが安全書類(グリーンファイル)の一つである施工体制台帳です。

ここでは最も代表的かつ広く使用されている「全建統一様式 第3号」を定型として解説していきます。しかし項目は他の書式であってもほとんど変わらないため、その他安全書類の書式の施工体制台帳を作成する方も問題なく参照していただけます。

施工体制台帳とは?

施工体制台帳とは、ある特定の工事に関わる元請から下請業者すべての会社の情報やそれぞれの関係を一つにまとめた安全書類(グリーンファイル)です。

『下請業者の請負金額が4,000万円(建築一式工事の場合は 6,000万円)以上の工事の場合』『金額関係なく、公共工事において下請契約を行った場合』に必ず作成しなければならない書類で、元請業者が作成するのが基本です。一次請負業者が施工体制台帳を作成する場合は、自社の内容と混同しないように注意しましょう。

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施工体制台帳を作成した後は?

施工体制台帳は一次請負業者が複数いる場合、それぞれの業者別に作成しなければなりません。
また二次請負以下の業者がいる場合は、一次請負業者から提出される『再下請負通知書(全建統一様式第1号-甲)』を添付しましょう。
そうすることで一次請負業者ごとの施工体制台帳として利用することができます。

施工体制台帳の各項目と書き方

左側部分の各項目と書き方

左側部分は元請業者についての情報を記入します。

会社名

元請業者の会社名を記入します。

事業所名

工事を担当する作業所名を記入します。

建設業の許可

元請業者が所有している建設業の許可をすべて記入します。枠が2つあるので『特定建設業許可』『一般建設業許可』の2つに分けて記入しましょう。許可業種は略語で記入して問題ありません。その際はこちらを参考にしてください。

土木一式工事(土) 鋼構造物工事(鋼) 熱絶縁工事(絶) 建築一式工事(建) 鉄筋工事(筋) 電気通信工事(通) 大工工事(大) ほ装工事(ほ) 造園工事(園) 左官工事(左) しゆんせつ工事(しゆ) さく井工事(井) とび・土工・コンクリート工事(と) 板金工事(板) 建具工事(具) 石工事(石) ガラス工事(ガ) 水道施設工事(水) 屋根工事(屋) 塗装工事(塗) 消防施設工事(消) 電気工事(電) 防水工事(防) 清掃施設工事(清) 管工事(管) 内装仕上工事(内) タイル・れんが・ブロツク工事(タ) 機械器具設置工事(機)

工事名称及び工事内容

元請が担当する工事内容について記入します。

発注者名及び住所

発注元の会社名と住所を記入します。

工期

元請の工事内容に必要な工期を記入します。『自』の欄には工事開始日を、『至』の欄には工事終了日を記入しましょう。

契約日

該当工事における発注者と元請の契約日を記入します。

契約営業所

本部に工事が発注された場合、各地に営業所を持つ会社は工事現場に近い営業所が工事に取ることがあります。その場合本部と営業所間で下請契約という形を取ります。ここではその関係性を把握するために記入します。

①元請契約
工事請負契約書に記載されている会社名と住所を記入します。

②下請契約
下請負契約を締結した支店または営業所の名称と住所を記入します。
※元請契約と同じ場所の場合は『同上』と記入しましょう。

発注者の監督員名・権限及び意見申出方法

発注者より通知された監督員名をフルネームで記入します。
発注者の権限・意見申し出方法については工事請負契約書に記載されている内容を記入しましょう。権限については以下の記入例のように、契約書の条文番号のみの記入で問題ありません。
【記入例(権限):請負契約書第◯条記載のとおり】

監督員名・権限及び意見申出方法

自社に所属する監督員の名前をフルネームで記入します。
『権限及び意見申し出方法』の欄には下請け業者との施工に関する意見のやりとりについて記入します。

記入例:下請負契約書第◯条記載の通り。文書による。

現場代理人名・権限及び意見申し出方法

自社に所属する現場代理人の名前をフルネームで記入します。
『権限及び意見申し出方法』の欄には直近上位の注文者との施工に関する意見のやりとりについて記入します。

記入例:請負契約書第◯条記載の通り。口頭及び文書による

監理技術者・主任技術者名

監理技術者もしくは主任技術者の名前をフルネームで記入します。
建設業許可を受けた業者は、請け負った全ての工事について現場に主任技術者を配置しなければなりません。
また特定建設業許可を必要とする工事においては元請業者から監理技術者を配置する必要があります。(この場合主任技術者を配置する必要はありません)

資格内容

監理技術者もしくは主任技術者に必要とされる資格を記入します。
資格の種類については以下を参考にしましょう。

・建設業法「技術検定」
・建築士法「建築士試験」
・技術司法「技術士試験」
・電気工事士法「電気工事士試験」
・電気事業法「電気主任技術者国家試験等」
・消防法「消防設備士試験」
・職業能力開発促進法「技能検定」

専門技術者名・資格内容・担当工事内容

自社が担当する工事に取り掛かる際、内容によっては別の専門工事が発生し自社で直接施工する場合があります。その場合「現場ごと」「担当する業種ごと」に専門技術者を配置する必要があります。

専門技術者は『主任技術者』の条件を満たしていることが必要です。したがって『資格内容』の欄には前述した『主任技術者』の条件を記入しましょう。『担当工事内容』では、発生した専門工事の内容を記入します。

※もし自社で専門技術者を確保できない場合、付帯する専門工事の建設業許可を持つ業者に下請として施工してもらわなければなりません。しかし、その附帯する専門工事が500万円未満の軽微な工事である場合は専門技術者の配置は不要です。

外国人建設就労者の従事の状況(有無)

元請に外国人建設就労者が従事しているまたはその予定がある場合は『有』に◯を、従事する予定がない場合は『無』に◯をしましょう。
外国人建設就労者とは以下の条件における外国人のことです。

・建設分野の技能実習を修了し、引き続き国内に在留する者
・建設分野の技能実習を修了し、一旦本国へ帰国した後に再入国する者

※元請の場合『有』に◯をしても、外国人建設就労者建設現場入場届出書(全県統一様式第1号-甲-別紙)を作成する必要はありません。

外国人技能実習生の従事の状況(有無)

外国人技能実習生とは先ほどの外国人建設就労者とは異なり、母国のために日本の企業で技術を学びに来た外国人のことです。自社に外国人技能実習生が従事している場合は『有』に◯を、その予定がない場合は『無』に◯をしましょう。

健康保険等の加入状況

①保険加入の有無
「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」の各保険の会社加入状況を確認するための欄です。

加入:各保険の適用を受ける営業所について届け出を行っている場合。
未加入:各保険の適用を受ける営業所について届け出を行っていない場合。
(適用を受ける営業所が複数あって、うち一部が行っていない場合も含みます。)
除外適用:従業員規模等により各保険の適用が除外される場合

②事業所整理記号等

営業所の名称:請負契約に係る営業所の名称を記入します。
健康保険:事業所整理記号及び整理番号(健康保険組合にあっては組合名)を記入します。一括適用の承認に係る営業所の場合は、本店の整理記号及び事業所番号を記入しましょう。
厚生年金保険:事業所整理記号及び整理番号を記入します。一括適用の承認に係る営業所の場合は、本店の整理記号及び事業所番号を記入しましょう。
雇用保険:労働保険番号を記入します。

※元請契約と下請契約業者が同じ業者である場合は、下請契約の欄に『同上』と記入しましょう。
※事業所整理記号や整理番号等がよく分からない方は「作業員の社会保険番号や法人の事業所番号等の見つけ方・書き方を徹底解説!」をご覧ください。

右側部分の各項目と書き方

右側部分には一次請負業者についての情報を記入します。
各項目は『再下請負通知書』の1枚目とすべて同じであるため、記入方法についてはこちらを参照してください。『工事現場に関わる会社を管理する再下請負通知書って?各項目を細かく解説!』

さいごに

添付書類のつけ忘れに注意!

施工体制台帳は今回解説する本紙だけでなく、複数の添付書類で構成されている書類です。添付し忘れに注意しましょう。

①施工体制台帳本紙

②工事担当技術者台帳

③発注者との契約書のコピー

④元請業者と一次請負業者との契約書のコピー

⑤主任技術者もしくは監理技術者がその資格を証明する書類
例:監督技術資格者証のコピー、実務経験証明書

⑥主任技術者もしくは監理技術者が元請に雇用されていることを証明する書類
例:健康保険証のコピー

⑦専門技術者(配置する場合のみ)がその資格を証明する書類
例:実務経験証明書

⑧専門技術者(配置する場合のみ)が元請業者に雇用されていることを証明する書類
例:健康保険証のコピー

⑨再下請通知書(二次以下の下請業者がいる場合)

⑩再下請業者との契約書のコピー

添付書類がとても多いうえに、一つ一つが個人情報や会社の機密情報となるため取り扱いや管理には細心の注意を払う必要があります。また直前で集めると大変なので、事前にコピーをとってデータ化しいつでも使えるようにしておくといいでしょう。

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