
お話を伺った方:
東洋エンジニアリング株式会社 HSEマネジメント部 出水 桂太郎様
ホームページ:https://www.toyo-eng.com/jp/ja/
この記事の公開日:2020年8月18日
安全書類への課題と電子化を検討した背景
安全書類と言いましても多種多様なものがありまして、法的に要求される書類もありますし社内で標準で求められる書類もあります。我々が行なっているプラント建設工事という特性上、様々な協力会社が進捗に合わせて入ってきますので現場の中も輻輳しがちなんですね。物理的な紙をベースにしていますと何万枚もの紙のやり取りだけでも大変ですし、不備があれば返却しますので、今どこにどの紙があるのか非常に分からなくなります。過去の書類を探す場合にもキングファイルの表を見て、インデックスを見て 、一枚一枚めぐりながらどこにあったのかなと探さなくてはいけません。

現場を統括管理する元方事業者としては、いつでもエビデンスとして提示できるように整理して保管する必要がありますので、こうした紙のやり取りに時間を取られることがないように合理化、透明化を実現するために「Greenfile.work」の導入を決めました。
Greenfile.workの導入を決めたポイント
一般的に新しく使い始めるソフトウェアやアプリケーションというのは慣れるまでとても大変で人がシステムの癖を読んで、システムに擦り寄っていく必要があるんですけれども、Greenfile.workは比較的使いやすそうで「これならパソコン操作に慣れていない方にとっても直感的に無理なく操作ができる」と感じました。またシェルフィーはスタートアップ企業で、それゆえにフットワークが軽くて機動力があると感じております。サービスの操作について「もう少し見やすくして欲しいです」とか、そういった現場から出た要望に対して、改善してくれる姿勢がありますので使う側からすると非常に頼もしいですね。
Greenfile.workを使ってみて効率化された業務や楽になったこと
Greenfile.workを導入して、一枚一枚の安全書類の提出から差し戻し、承認までの全てのステータスがパソコンの前に座っていながら確認できるようになりました。これまで担当者が作成する必要があった施工体系図も自動的に作られます。それから各書類で整合性の取れない数字や項目も、システム側が書類の不備として自動的に見つけ出してくれます。さらにその情報が本社とリアルタイムで共有ができます。それにより紙と比べて格段に業務が改善されました。

※書類提出状況がわかる画面
また肝心なのは書類管理が楽になっただけではなく、効率化されることによってできた時間で本来の事故や災害を事前に防ぐための業務、現場巡視や教育資料を作れるようになりました。要するに紙に振り回されなくなったということがあります。また工事が終わりますと現場で作成した安全書類を段ボールに詰めて本社に送り、法的な要求に従って5年も10年、時にはそれ以上本社で保管するという現状がありますが、こういった何の利益も生み出さないスペースがなくなるというのも、クラウドサービスであるGreenfile.workを使うメリットの一つだと思います 。
協力会社や現場担当者からの反応はどうでしたか
率直に申しますと当初、現場での反応は二つに分かれました。デジタルネイティブ世代はもちろんなんですけれども、普段から業務でパソコンを使ってる方にとって 電子化自体は当たり前のことと捉えてもらったのですが、特に安全担当というのはベテランの方が多くて そういった年配の方にとっては、「今まで紙で行ってきたんだから紙でいいじゃないか」と というような抵抗を受けたのも事実です。
ですが最終的には来年70歳になる方もGreenfile.workの操作にはすっかり習熟してくれましてすごいのは、その当時、導入予定であった調整会議サービスについて「早く覚えたいから間に合うマニュアルがほしい」というふうに言ってもらえました。やはり人によっては慣れ親しんだやり方を変えるというのは 非常にストレスになるかなとは思うんですけれども、元請企業のサポートは当然ですけれども、Greenfile.workにおいてもユーザーフレンドリーなシステムを今後も作って欲しいと思います。

今後Greenfile.workに期待することは
お互いに立つ業界が違いますし、お互いの領域である 建築のことそれからITのことに関して「え?そんなことも知らない」のと、そういった発見が今後もあるのではないかと思います。ただ目指すべきゴールは同じだと思いますので それぞれが持つ知見を活かしながらみんなにとって使いやすいサービスができるように、無理無駄のないスマートな現場を共に実現できればと思っております。