
お話を聞いた方
石川建設株式会社
首都圏事業本部 工事本部 兼 DX推進プロジェクト部 大竹 豊 様
首都圏事業本部 工事本部 兼 DX推進プロジェクト部 大須賀 珠美 様
工事本部 安全品質部 小林 直人 様
ホームページ:http://www.ishikawa-inc.co.jp
この記事の公開日:2023年3月15日
人材不足の解決、働き方改革のためにICTを推進
Q:貴社でDXに取り組むことになった理由を教えてください。
大竹 様
専門技術者の高齢化とミドル層不在による人材不足を解決するためです。そのため現場の効率化、つまり現場担当者の作業負担を減らしコア業務に集中できる仕組みを整えることが必要でした。事務作業といった専門的ではない業務を後方支援チームで代行することで現場担当者の負担軽減、ひいては残業時間の削減や休日確保も可能になると考えました。
現場担当者「最大の負担は安全書類業務」
Q:さまざまな現場DXの手段があるなかで、最初に安全書類の電子化に取り組まれた理由を教えてください。
大竹 様
現場へのアンケート結果から、現場担当者にとって最大の負担は安全書類業務だと判明しました。書類の整理やファイリング、PDF化、協力会社さんとのやりとりなどの事務作業に時間がかかっていたのです。この作業を後方支援チームに任せることで現場担当者の負担を大幅に削減できると考え、安全書類の電子化を最優先で取り組むことにしました。協力会社さんから安全書類電子化の要望があったことも後押しになりました。
Q:Greenfile.workの採用を決めたポイントを教えてください。
大竹様
いくつかの安全書類電子化サービスを比較してみたところ、Greenfile.workは、申込みから登録、操作が簡単で、「協力会社さんにとってもはじめやすい」ことが特徴的でした。アカウントの作成や登録申請などの本質的でない部分に手間や時間がかかると導入や浸透が難しいですし、簡単に始められる方が推進しやすいと考えGreenfile.workを選びました。
※Greenfile.workで書類の確認をする大須賀様と小林様
1週間かかった「書類の差し戻しから再提出」が最短1日に
Q:Greenfile.workの導入によってどのような変化が生まれましたか?
大須賀 様
今までは現場担当者が夜遅くまで残って安全書類作業を実施していましたが、Greenfile.workの導入によって、安全書類の確認や不備の指摘にかけていた時間を削減できたため、残業時間は少なくなったと感じます。現場担当者が現場のコア業務に時間を使えるようになりましたし、気持ちの面でも安全書類に追われることがなくなりました。
Q:Greenfile.work導入後の具体的な効果を教えてください。
大須賀 様
Greenfile.workなら場所問わず書類のチェックと催促ができるのでとても便利です。首都圏エリアの安全書類確認は私が1人で対応していますが、Greenfile.workで事前に書類チェックを済ませ、現場パトロールでは職人さんの所属企業の整合性といった、重要な部分を確認できるようになりました。遠隔でチェックできることにより、不備の指摘や不足書類の催促などのやりとりが増え、現場担当者に安全書類の存在意義や重要性が伝わりやすくなりました。
協力会社さんの不備の修正スピードも向上しました。以前は1週間程度の期限で修正依頼を出し、さらにメールや電話でのフォローが必要でしたが、Greenfile.workならその場ですぐに修正できるため、不備の差し戻しから再提出までに1週間かかっていたものが1〜2日で済むようになりましたね。
小林 様
協力会社さんの意識の変化を感じています。不備チェック機能で協力会社さん自身も不備に気づくことができますし、パトロールで指摘を受ける前に提出しなければならないという意識が生まれていると思います。
現場への浸透に必要なのはルールの確立と教育の徹底
Q:貴社の協力会社様への浸透度と書類回収率が他社様に比べとても高いため、成功要因を分析したいと考えています。協力会社様への浸透スピードの速さと、浸透率の高さの秘訣を教えてください。
大須賀 様
Greenfile.work導入後すぐに全社展開ではなく、まずは首都圏の現場に絞って適用したことが成功要因だと思います。首都圏エリアにはパソコンやITサービスに慣れた協力会社さんも比較的多く電子化に対する抵抗も少なかったため、スムーズに運用開始できました。
Greenfile.workが協力会社自身の負担軽減に繋がると理解してもらうこともポイントです。たとえば再下請通知書や作業員名簿は一度Greenfile.workに情報を登録すると次回以降はワンクリックで作成できるため、大幅な時間短縮や効率アップに繋がります。その結果、半年〜1年で8割ほど浸透させることができました。
大竹 様
管理側の視点でサービスを浸透させるポイントは、「受注した現場では必ずGreenfile.workで安全書類の管理を行なうよう徹底すること」と、「社内の推進担当から現場担当者と協力会社への教育・フォロー体制を構築すること」だと思います。導入初期に抵抗感が強かったのは、協力会社さんより所長さんや現場担当者でした。
Q:現場担当者への指示や浸透は、どのように取り組まれましたか?
大竹 様
原則、紙運用を禁止して、Greenfile.workの活用を推進しました。新しいものを覚えることに抵抗を持つ人もいますので、推進担当者である大須賀さんから若手社員への教育を徹底していました。導入や推進を担当する側がルールを確立させ、ITが苦手な人でも使えるように教育・フォロー体制を整えたことで、Greenfile.workが現場へ浸透し本来の目的である現場の作業効率化が達成できていると思います。
Q:今後の展望について教えてください。
小林 様
ここまではGreenfile.workの活用を現場担当者や協力会社さんへ浸透させることに注力してきました。今後さらに現場担当者がコア業務に集中できる環境作りのため、Greenfile.workを活用できる社員を増やすことと、協力会社さんへの浸透率を100%にすることが重要だと考えています。
大竹 様
Greenfile.workの浸透率アップはもちろん、安全品質部の首都圏版的な仕組みづくりも始めています。安全パトロールでの各現場への指摘事項をマニュアルにして全社展開する仕組みを構築し、さらなる安全品質向上のための取り組みを進めていきます。

ありがとうございました!