何かと危険が多い工事現場。危険を回避するために様々な取り組みが実施されています。そのため万が一災害が起こってしまった場合、安全に作業する環境ができていたかどうかはとても重要となります。安全ミーティング報告書はそのような労働災害でのリスクを回避するために存在する安全書類(グリーンファイル)の一つです。
目次
安全ミーティング報告書とは?
現場では労災防止の為頻繁に安全ミーティングを実施しています。「安全ミーティング報告書」は「危険予知活動報告書」とも言われ、実際に安全ミーティングが実施されたことを証明する書類です。万が一事故や災害が起きてしまった場合、現場での安全はしっかり確保されていたかということも証明できるため非常に重要な書類でもあります。
ここでは最も代表的かつ広く使用されている「全建統一様式第8号」を定型として解説していきます。しかし項目は他の書式であってもほとんど変わらないため、その他の書式の新規入場時等教育実施報告書を作成する方も問題なく参照していただけます。
安全ミーティング報告書の項目と書き方
一次請負会社名
一次請負会社名を記入します。
施工会社名
自社名を記入します。自社が一次の場合でも再度自社名を記入しましょう。
職長氏名
職長の名前を記入します。
元請確認欄
安全ミーティング報告書の提出後に元請が記入する欄なので、空欄にしておきましょう。
作業予定記入欄
ここでは施工する工事が「いつ」「どこで」「なにを」「どのように」「何人で」実施されるかを記入する欄です。
①作業日(いつ)
作業が実施される予定の日程を記入します。左側には月を、右側には日を記入します。②作業場所(どこで)
該当する作業が実施された場所を記入します。住所ではなく、どのような環境かを意識して記入しましょう。
【記入例:荷降ろし場所、2階スラブ】③作業内容(なにを)
該当する作業の内容を一言程度で簡潔に記入します。④作業方法(どのように)
該当する作業をどのようにするかを具体的に記入します。どのような設備や機材を使用して作業するかを意識して記入しましょう。⑤作業人員(何人で)
該当する作業を何人で取り掛かるかを記入します。左側には予定の人数を右側には実際に作業に取りかかった人数を記入しましょう。
作業に必要な資格及び配置
作業予定記入欄に記入した作業において必要となる資格がある場合、該当する欄に担当者の氏名を記入します。事前に記入されている項目以外に資格者が必要な場合は、適宜追加しましょう。
元請けからの連絡調整事項
元請から自社(関係協力会社)に対して連絡事項がある場合は、こちらに記入します。
リスクアセスメント記入欄
①予定作業に対してこんな危険がある
ここでは作業予定記入欄で記入した作業において起こりうる危険について、「〜するとき、〜になる」という形式で記入します。
②危険に対してこのようにする
該当する危険性に対してどのような対策を取るかを具体的に記入します。
③重篤度
予想される危険の重大性を数値で記入します。
数値の基準は、「1:軽微(不休災害)」「2:重大(休業災害)」「3:極めて重大(死亡・障害)」の三段階です。
④可能性
危険が起こりうる可能性を数値で記入します。
数値の基準は、「1:ほとんどない」「2:可能性がある」「3:極めて高い」の三段階です。
⑤評価点
可能性と重大性を足した数字を記入します。その為数値が大きければ大きいほど問題があるといえます。
評価点の基準としては以下を参照しましょう。
⑥評価
評価点の数値によって評価が決まります。数値については以下の表を参照しましょう。
職長の確認事項
ここでは現場での異変や、特記すべき事項について職長が記入します。
欄内には作業員・作業場所に関する項目が記入されており、職長は該当する内容を◯で選択します。
欄内上部の「高齢者・年少者 特別支持」に関しては、該当する場合のみ実際に取る特別措置の内容について記入しましょう。
【記入例:高所作業禁止】
安全ミーティング出席者サイン
ここでは出席者全員が氏名とミーティング内で決めた自身の危険予知番号を記入します。危険予知番号は左側にある点線の丸の中に記入しましょう。