建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?|メリットや連携サービスをご紹介!

労務安全書類

更新日:2023年6月6日

CCUS(建設キャリアアップシステム)とは

2019年4月に建設キャリアアップシステム(以下CCUS)の本格運用がスタートしました!
昨今ではインターネット申請が難しい事業者や申請者の登録手続きを支援するため、全国建設協会の傘下の建設業協会が登録機関の業務を開始するなど、登録や利用者の普及拡大を後押しする動きもでてきていて、建設業界にとっては今後ますます注目を集めることになりそうですね^^
ここではそんなCCUSについて解説していきます!

建設キャリアアップシステム(CCUS)

目的

一般的な会社だと同じ環境・同じ上司や同僚の元で仕事を行ない、評価や昇給がされますが、建設業に従事する技能者は様々な事業者の現場で仕事を行ない経験を積んでいくため、一定の経験を積んだ技能者が果たしている役割・能力が処遇に反映されにくい環境にあるという課題があります。

そこで登場するのが建設キャリアアップシステム(Construction Career Up System)です。

技能者がCCUSに登録・利用し、配布される「ICカード」を通じて、現場における就業履歴や保有資格等の業界全体で統一したルールおよびシステムで技能者情報を蓄積することにより、技能者の処遇改善や技能の研鑽を図ることを目指しています。

建設業においては高齢化等により技能者が大量に離職することが見込まれるため人材の確保・育成が最重要課題であり、また、労働人口が総じて減少する中、生産性向上を推進することが不可欠となっています。
こうした状況を踏まえ、建設業就業者の就労履歴を一元的に蓄積し、技能や経験に応じた適正な評価・処遇、現場の安全管理、効率的な人材配置の促進を図るため、平成27年5月19日に開催した建設産業活性化会議において、建設技能労働者の経験が蓄積されるシステムの構築が盛り込まれたところです。(国土交通省 建設キャリアアップシステムの構築に向けた官民コンソーシアム)

これらは一般財団法人 建設業振興基金によって運営されています。

技能者が能力・経験に応じた処遇を受けられる環境を整備していき、将来にわたって建設業の担い手を確保することが大きな目的とされています。

システムの仕組み

登録した技能者には「ICカード(キャリアアップカード)」が配布されます。
現場を開設した元請事業者は現場情報(現場名、工事内容等)をシステムに登録し、技能者は現場入場の際に現場に設置されたカードリーダー等でICカード(キャリアアップカード)を読み取ることで「誰が」「いつ」「どの現場で」「どのような作業に」従事したのかといった技能者の就業履歴がシステムに蓄積される仕組みとなっています。
将来的には4種類にグレード(レベル1〜レベル4)が分けられる見込みですが、現在は一般カードと登録基幹技能者の資格保持者に配られるゴールドカードの2種類です。

登録について

CCUSへの登録では①技能者②事業者 2つの登録が必要となります。
※下請事業者でも事業者登録をしないとCCUSの利用はできず正確な就業履歴が蓄積されません。

技能者

本人情報(住所、氏名、生年月日、性別、国籍)、職種、社会保険加入状況、建退共手帳の有無、保有資格、研修受講履歴、受賞履歴、健康診断受診歴の有無などを登録します。(所属会社が登録代行可能)
登録が完了すると技能や経験に応じたICカードが技能者に配られます。

事業者

企業情報(商号、所在地)、建設業許可情報(業種、番号、有効期間)、社会保険加入状況などを登録します。
その後、※建レコアプリのダウンロードとICカードリーダーを現場に設置します。
※昨今は顔認証や生体認証等、ICカードを必要としない多様な就業履歴の蓄積方法が広がっているため、必須要件→任意要件へと変更されました。

  • 建レコアプリ
    CCUSの就業履歴を登録するための無料のアプリケーション
  • ICカードリーダー
    ICカード(キャリアアップカード)を読み取るための機器

データの活用

システムに登録・蓄積された情報は、技能者・事業者どちらも閲覧できます。

  • 技能者
    パソコンやスマホでいつでも閲覧・出力・印刷も可能なので、自らの経歴を確認して転職時などにアピールすることができます。
  • 事業者
    自社の技能者の情報閲覧はもちろん、元請・上位事業者は自社の現場に入場中の事業者や技能者の情報を確認することができます。他の事業者は、技能者と所属事業者が認めた情報に限って閲覧できます。

CCUSのメリット

技能者の処遇改善

前述した通りCCUSでは経験や技能に応じた処遇の実現を目指しており、その上でシステムに蓄積される就業履歴・保有資格を活用し、技能者をレベル分けする能力評価基準を検討しています。
レベル分けはカードの色分けによって行い、技能者はこのカードのグレードによって雇用主に技能レベルをアピールできることを目指しています。
また、技能者の能力評価と連動した専門工事企業の施工能力等の見える化も進め、良い職人を育て、雇用する専門工事企業が選ばれる環境の整備の実現も合わせて進めています。

※国土交通省資料「建設キャリアアップシステムの構築」より

現場管理の効率化

現場を管理する元請業者にとって様々な管理・運用を効率化することが期待できます。

①社会保険加入状況等の確認の効率化
 現場に入場する技能者一人ひとりの社会保険の加入状況等の確認の効率化

②書類作成の簡素化・合理化
 施工体制台帳や作業員名簿作成の手間やミスの削減

③建退共関係事務の効率化
 建退共に加入している技能者に証紙を交付する際の事務作業の軽減

民間向けのシステムとの連携

CCUSは単体のシステムのみではなく、既存の民間企業が提供しているサービスやシステムとの連携も可能にしています。それがAPI連携です。

API連携とは

APIとは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」の略語です。ソフトウェアの一部機能を共有する仕組みを指します。APIを通して機能を連携することは「API連携」といいます。

このAPI連携を活用することによって、既に入退場管理システムなどが現場に導入されている場合でもそのシステムを活用しながら利便性や蓄積される情報精度の向上に役立ちます。

API連携のメリットとして、以下の事項が挙げられています。

①CCUSに登録されている技能者情報・事業者情報および業界統一のルールで蓄積された就業履歴情報を、既存民間システム側で活用できる(民間システムの情報の真正性を向上)

②既存民間システムを使って現場へ入場した場合でもCCUSに就業履歴情報を蓄積できる(新たなカードリーダーの設置が不要)

③既存民間システムで施工体制台帳書類など安全書類を作成する際に入力した情報をCCUSの現場情報や施工体制情報に反映できる(入力作業の軽減)

CCUSのAPI連携には一定の審査が必要となります。詳しくはCCUSのAPI連携審査受付サイトをご参照ください。

CCUS活用を検討するならGreenfile.work

ここまでお読みいただいくと「さっそくCCUSを導入しよう!したい!」と思いますが、導入にかかるコストや既存システムのメンテナンス、さらに現場の入退場管理や技能者情報の蓄積・情報活用まで考慮すると「色々と準備をする必要がありそう…」「難しいな…」と頭を悩ませてしまいますよね。
そこで便利なのがGreenfile.workです!
Greenfile.workは1次請や2次請以下が作成する安全書類をはじめとした各種書類の作成・管理を効率化するシステムを提供していますが、今後CCUSとの連携機能も提供予定です!
入退場管理(AI顔認証)と連携することによってICカード・ICカードリーダーが不要となりカード忘れ等の心配がないほか、技能者情報の蓄積・管理、活用までスムーズに行える予定です^^

元請業者としての利用は有料で(他社サービスより安めです)、協力会社としての利用はオプション等もなく完全無料です!

Greenfile.workでできること

・全建統一様式の書式を採用。国土交通省や法律等に則った書類作成が可能
・マスターとなる情報を一度登録すると各種書類を作成する時に自動で情報が反映
・作成された安全書類はクラウド上に保存。過去の書類の検索もラクラク
・工事情報の変更等あった時は一箇所訂正するだけで全書類へ即反映。修正や周知の手間が大幅に削減
・資格や免許の添付書類も自動で添付。添付書類の付け忘れを防止

他にも様々な機能がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

Greenfile.work HP
https://greenfile.work/

業務時間73.8%減
安全書類電子化サービス

安全書類・現場管理効率化に最適!
1分でわかる資料をダウンロードできます。

安全書類電子化で働き方改革を!

Greenfile.workは「現場に馴染む」安全書類管理サービス。
大手ゼネコンから一人親方まで続々導入!

紙のない現場運用をお試しいただけます!

30秒で資料ダウンロード
サービス画面